「うわ…やっぱ広い…」

学校が終わってすぐ、春斗に難波くんが通ってる学校までつれてきてもらった。

やっぱり賢い学校は制服から違う。

あたしの制服だと目立ってしまう。

………春斗はもっと目立つから、離れたところで待っててもらってるんだけど。


チャイムが鳴って結構時間が経ってるから、そろそろ出てくるはずなのになぁ。

「遅い…」

難波くん、ほんとにいるの?

部活に向かう生徒も何人かいたけど、難波くんはもう引退してるはずだから、出てくるはずなのに。


「誰待ってんの?」

「え?」

顔をあげれば、難波くんと同じ制服を着た男子生徒が何人か立っていた。

「あ…難波秀太くんってもう帰りました?」