Storm -ただ "あなた" のもとへ-


「成介。
 綺樹を壊されては困る。
 こちらは当主として正常に機能してもらわなければならない」

「わかっています。
 引き続き、策を練った方がよさそうですね」


自分も別の策を練った方がよさそうだ。

成介との電話を切ると、廊下に出る。

当主たちの肖像画が並ぶ一番端で見上げた。

挑発するような微笑を口元に浮かべ、こちらの心を見透かす。

私は。

涼とその地位を争うことなどしない。

私がなるのは・・。

自分の思いに、嘲笑を浮かべ、再び歩を進めた。

ただ、ひたすらに長い廊下を。