* 電話が繋がっても一呼吸、沈黙が漂う。 「彼女の状態はいかがですか?」 向こうが先に口を開いた。 「食欲は戻っているようだな。 だが、涼が去った後、どうなるかわからない」 フェリックスの言葉にため息をつく。 「何だって、一緒に住んでおきながら、進みませんかね」 成介の身も蓋もない言い方にフェリックスは笑みを作った。 「だから、さやかは仕組んだのだろう」 「離れたときに反動があるでしょうに」 「いや。 このままで行くと、無さそうだな。 諦め、思い出にする」 成介は黙り込んだ。