Storm -ただ "あなた" のもとへ-


   *

電話が繋がっても一呼吸、沈黙が漂う。


「彼女の状態はいかがですか?」


向こうが先に口を開いた。


「食欲は戻っているようだな。
 だが、涼が去った後、どうなるかわからない」


フェリックスの言葉にため息をつく。


「何だって、一緒に住んでおきながら、進みませんかね」


成介の身も蓋もない言い方にフェリックスは笑みを作った。


「だから、さやかは仕組んだのだろう」

「離れたときに反動があるでしょうに」

「いや。
 このままで行くと、無さそうだな。
 諦め、思い出にする」


成介は黙り込んだ。