Storm -ただ "あなた" のもとへ-


「パーティーだったのか?」

「うん。
 そう。
 さやかの横暴なことったら。
 聞いてくれよ。
 この3ヵ月以上、一日も休みなしだぞ。
 余りにも腹が立ったから、強行的に明日は休みだ」

「そりゃあ、チャレンジャーだね。
 あのさやかさんに反抗するとは」


綺樹は小首を傾げて考え込み、肩をすくめた。


「まあ、いっか。
 大丈夫さ」


綺樹は椅子をひっぱると反対向きに座り、背もたれに両手をのせて顎をのせた。


「おまえは?」


瞳をきらきらさせて涼をみつめる。


「どこをどう旅して、どういうものを見たの?」

「そうだな」


涼は地図をテーブルの上に広げた。

カメラは狙われるのを避けるために持ち歩いていなかった。

指を指し、自分が見てきた風景を言葉で語る。

まばたきも少なく、綺樹は涼の顔を見つけて話を聞いていた。