Storm -ただ "あなた" のもとへ-


「ペンは?」


答えを聞く前にテーブルの上にあるのに気がつき、手に取った。

綺麗な筆記体のサインだった。

4冊分躊躇いも無く済ませると立ち上がって、シャワーを浴びるために出て行った。

涼は代わりに座って自分のサインをすませる。

綺樹の意思を尊重していないのは百も承知だ。

涼は自分自身に嫌悪感を感じていた。