私が涼の立場で、涼が私の立場だったら?
結婚するのは幸せだ。
だけどこいつは男だ。
プライドが持つのか。
プライド高いくせに。
厚手のカーテンを眺めながら、また長く息を吐いた。
私が。
健康的に生きれば。
そうだ。
私が健康的に生きれば、涼はこの世界にいることもない。
前のように時々会いに行けばいいし。
そしてまた恋人が出来ないか、不安にさいなまれるのか。
綺樹は苦笑した。
基本的に涼との信頼関係が無いのが問題なのだ。
それが涼もわかっている。
だから結婚だと言っているのだ。
でも。
綺樹は起き上がった。
駄目だ、眠れない。
こんなことを考えていてもメビウスの輪だ。
「どうした?」

