Storm -ただ "あなた" のもとへ-


綺樹は水の入ったグラスを両手で挟んだ。


「で、おまえはどっちを選ぶ?」


打って変わった軽快な口調にオムライスから顔を上げた。


「どういう二択だ」

「天国か地獄」


綺樹がにやにやと笑っている。

なんじゃそりゃと思ったが、念のために聞いた。


「天国って?」

「残酷に切り刻まれること」


涼はため息をついた。


「じゃ、地獄だな」


綺樹がWell come to hellとふざけて呟いているのに、涼はもう一度ため息をついた。