「そんなに老けていたか?」
綺樹がにやっと笑った。
涼は呆れた一瞥を投げた。
「そうだな」
綺樹は肩をすくめる。
「なぜ、西園寺に戻ったの?」
さらりとした口調だった。
涼はみじん切りした野菜をフライパンで炒める。
「おまえの側に戻るには、それしかないだろ」
綺樹はオムライスの租借を止めて、涼の後姿をじろじろと眺める。
「西園寺を継ぐ時にも、そんなことを言っていたな」
無言で白飯を炒めている。
「ただ、おまえに合わなかっただろ。
だから」
綺樹は首を傾げた。
「別れたんではなかった?」
「俺は別れたくなかった」
即答が返ってくる。

