「どこにいるんだ?」 「職場」 涼は顔を手でなぜた。 「職場? 仕事しているのか?」 「そう」 邪魔しないでくれと言わんばかりの口調だった。 「朝食は? 今から作るから帰ってこいよ」 「朝食? いいよ、適当にするから。 わざわざ帰るなんてめんどくさい」 コーヒーで終わりにする気か。 涼は頭をドアに寄りかからせ目を閉じた。 「会いたいんだ」 二拍ほど間があった。 「わかった」 電話が切れる。 こんなことを言うなんてまだ酔っている。