Storm -ただ "あなた" のもとへ-


  *

家を出た涼は、今のことを整理する事が健全とはわかっていながら、バーで杯を重ねていた。

自業自得だとわかっている。

過去の綺樹に対する自分の不誠実さはずっとわかっていた。

そのつけだってことも。

両肘をついて持っていたグラスを額につけた。

でも、だ。

それをああいう形でやり返されると、な。

苦笑しか出てこなかった。

本当に綺樹との関わりをやめたいと何度を思ってきたか。

そして色々な手段を講じた。

手段というのか逃げというのか。

男としては最低な態度の数々をとってきた。

無理だとわかっていても。

そう。

でも、無理なんだ。

だから、進むしかない。