Storm -ただ "あなた" のもとへ-


涼の腕の中が息苦しくなって、身動きして離れた。

裸のままで眠るには肌寒く、バスローブを探す。

本当にひどいな。

自分の体のあざを見下ろした。

もうちょっとよく見ようと月明かりの窓辺に寄った。

なんだってまあ、ここまでしたものだ。

殴られて付いたのではないけれど、痛々しい。

フェリックスも時々頭のねじが飛ぶよなあ。

でもその後に凄く落ち込んで、反省しているのが察せられ、あまり憎めない。

ふっと視線を感じて振り返ると涼が目を開けていた。

感情の無い目でじっと見ている。


「ごめん、起したか?」

「いや」


涼は上体を起し、片膝を立てると肘をついて額を支えた。

付けられたあざを見て笑みを浮かべるって、どういうことだよ。