Storm -ただ "あなた" のもとへ-


   *

最初はプロジェクトの人選とそれまでの引継ぎだろう。

月曜日は21時には帰ってきた。


「引継ぎ?」


綺樹はパンをちぎって涼の言葉を繰り返した。


「ああ、そうだな。
 ただプロジェクトトップ、この間自殺しちゃったからなあ」

のほほんと言った。


「残された書類で読解と、部下たちにヒアリングかな」


そういう仕事を引き受けるのか。

少し沈黙が漂った。


「なぜああいうことになったんだ?
 警察に行っても、最悪何日かの拘留ですんだろうに」


綺樹は息を吐いて笑った。


「気が付かなかったの?
 さやか、あなたを抹殺しようとしてたんだよ」


涼が胡散臭そうな顔になる。