Storm -ただ "あなた" のもとへ-


そのあどけなさに涼はしばし見入っていた。

やっと綺樹を取り戻せてきている気がする。

指で顎をなぞってくちびるをあわせた。

綺樹は目を閉じる。

頭が動き出した。

急速に現実が戻ってきた。

そうだった。

綺樹は目をしっかりと開けた。


「今日は何曜日?」


涼は黙って見下ろしていた。


「日曜日?月曜日?」

「日曜日」


涼の声にはしぶしぶ答えた雰囲気があった。

綺樹は視線を巡らせて時計を探した。


「何時?」


涼はポケットに両手を突っ込んでため息をついた。