Storm -ただ "あなた" のもとへ-


「何曜日?」

「土曜日がそろそろ終わるわ」

「付いていてくれてたの?」

「今日は休日だもの」


綺樹はその理由に笑った。

でも同時に気が付いた。


「涼は?」


さやかは静かに見返した。


「知らないわ」


綺樹は視線を外した。


「そう」


さやかはその様子をじっと見ていた。


「直ぐに携帯の留守電に連絡を入れておいたけど、来ていないわ」

「そう」


綺樹は目を閉じた。

口元で微笑する。

そうか、そういう去り方か。

許してくれたと思ったのだけど、勘違いだったのか。

確かにこうする方が効果は大きい。