Storm -ただ "あなた" のもとへ-


意識が遠のく。

綺樹は目を閉じた。

なんのサイレンだろう。

うるさい。

途中、その音に意識が戻りかけたが再びぐっと沈み込んだ。

次に意識が戻った時は目を開けて白い天井を見た。

どこだろう。

見慣れない。

まだ意識を底へ引き戻す力が強く、再び目を閉じた。

3度目はふっと香った香水に意識が戻った。


目を開けるとやはりさやかだった。


「気が付いた?」


綺樹はぼんやりと顔を見た。

視線をめぐらせる。


「病院?」

「そうよ。
 過労で倒れたの。
 2日半も寝ていたわ」


外を見ると真っ暗だった。