どういう状況まで許せるのか。
そして受け入れられるか。
単に西園寺に戻り、綺樹とよりを戻そうとするだけでは、不十分なのだ。
彼は計っている。
それ如何では、本当に奪うだろう。
涼は優しく、だけど確実に、一つ一つを上書きして取り戻す。
綺樹はなすがままだった。
意識がもうろうしているようで、時々目を開けても空ろだった。
かろうじて快楽の欠片を得たようだが、同時にぐったりと気を失うように意識を沈ませた。
翌朝になっても、綺樹の体調は良くなっているようには見えなかった。
「大丈夫か?」
朝食の席にも座っているのがやっとの様子だ。
「休むか?」
「いや」
そこだけは即答なんだな。

