じゃあ、恋人関係にするか?
また繰り返しだ。
何かのすれ違いで疑心暗鬼になり、どんどん苦しくなっていく。
女の影におびえ、涼の心が離れていくことにおびえ。
あの繰り返しだ。
じゃあこれっきりにしようか。
逃げて逃げて逃げ続ける。
できるか?
涼のが自分の中に入ったとき声を上げ、離れまいとしがみついた自分が。
嘲笑が自分の口から漏れた。
結局、何の道もなかったじゃないか。
どうりで、どうすればいいのか思いつかなかった訳だ。
綺樹はまぶたを引き下ろした。
殺してくれ。
唐突に思った。
今、この瞬間に誰か殺してくれ。
ああ、そうか。
いつも自分自身でフェードアウトのように死にたがるから、引き止められるのだ。
一瞬で片を付ければいいのだ。

