*
一時間後に迎えに行く。
そう涼から電話があった。
ペントハウスから出て空を見上げ、目を細めた。
今日も暑くなりそうだった。
「やっぱりな」
涼の声に振り返った。
その笑顔に揺さぶりをかけられる。
「なに?」
「やっぱり、そういうかっこだな」
綺樹は口を開いたままちょっと黙った。
「いつもそうじゃないか」
「男とデートするんだから、スカートでもはいたらどうだ?」
綺樹が眉を曇らせたのを見た。
「じゃあ、そういう女とデートしたらどうだ。
大体、デートじゃない。
電話では言えないというから」
涼がじっとみつめているのに、綺樹は途中で言うのを止めた。
手で額を覆う。

