Storm -ただ "あなた" のもとへ-


  *

一時間後に迎えに行く。

そう涼から電話があった。

ペントハウスから出て空を見上げ、目を細めた。

今日も暑くなりそうだった。


「やっぱりな」


涼の声に振り返った。

その笑顔に揺さぶりをかけられる。


「なに?」

「やっぱり、そういうかっこだな」


綺樹は口を開いたままちょっと黙った。


「いつもそうじゃないか」

「男とデートするんだから、スカートでもはいたらどうだ?」


綺樹が眉を曇らせたのを見た。


「じゃあ、そういう女とデートしたらどうだ。
 大体、デートじゃない。
 電話では言えないというから」


涼がじっとみつめているのに、綺樹は途中で言うのを止めた。

手で額を覆う。