Storm -ただ "あなた" のもとへ-


「なんだ?」


覗いているのに気が付いたらしいが、振り返りもしない。


「何を怒っているんだ?」

「いや」

「そう。
 でも」


フェリックスの体を眺めた。


「やっぱり、いい体だな」


フェリックスは手を止めた。


「なぜ女を抱かず、くすぶらせているんだ?
 いくら性格に問題があっても、活用すれば、望んだ女は捕まえられるだろうに」


フェリックスが急に持っていた服を床に投げつけた。

突然の激高に驚くと同時に腕をひねり上げられた。

唇がかぶさって、そのまま床に押し倒される。

ぶつけた後頭部も痛かったし、掴まれた腕も痛い。

何か怒らせたらしいが、ここは大人しくしていた方がいいのは経験上わかっていた。

フェリックスはいつもより執拗だった。

うめき声が思わず口から漏れる。