「おまえも涼も私もプライドが高くて」
フェリックスは視線を新聞から綺樹に移した。
「だからお互い傷つけあう。
おまえは時々私を傷つけるためではなくて、自分のプライドを守るために昨日のような事を言ってしまうってわかってる。
私はおまえもさやかも核の部分が」
ちょっと首を傾げた。
「人格の基本部分を愛していて。
だから色々なことがあっても、ずっと離れないんだ。
そうでなかったら、とっくにウルゴイティもダバリードも辞めている」
反応が無いのに綺樹が顔を向けるとフェリックスがじっと見つめていた。
「フェリックス?」
フェリックスは顔を背けるようにして新聞を置いた。
「行くぞ」
「行く?」
「屋敷に」
「おまえ、今日は仕事をしない日だろ?」
綺樹は新聞を覗き込み土曜日なのを確認した。

