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涼とはどうする積りなのか。
一体どういう動きになるのか把握したく、フェリックスは調べを続けさせていた。
それによってこちらの方針と準備が変わってくる。
しかし会いに行くような動きは一向に見えなかった。
綺樹の動きを調べ始めて、それとは別件が気になっていた。
毎日の帰宅が0時前だったことは、まずなかった。
そして睡眠薬の処方。
報告書ごとに量が増えていくのに、とうとうフェリックスはさやかに電話をいれた。
「そうよ。
勝手に仕事を増やしている。
実に年俸以上の働きをしてくれているわね」
そう言って笑った。
「さやか」
フェリックスが静かに呼ぶと、さやかは押し黙った。
「何か方法がある?
別に自虐的になっているわけでもない。
自暴自棄でもない。
ただ仕事が好きでそれに打ち込んでいる。
ただ、間違いなく平均寿命は生きないでしょうけどね」
フェリックスはため息をついた。

