Storm -ただ "あなた" のもとへ-


   *

「一ヶ月、辛抱しろ」


片手で綺樹の肌を愛撫し、もう片手で髪をかき乱し、耳の付け根にくちづけして
フェリックスは言った。


「ん?」


ちょっと綺樹は身をよじり、吐息を吐いた。


「一月でストレスの原因を解決できるの?」


乱れた髪ごしにフェリックスの耳を見た。


「一ヶ月たてば飽きる」


フェリックスのそっけない口調に、綺樹は勢い良く息を吐いた。


「おまえの女は大変だな」

「しょうがない」


フェリックスはぐっと綺樹を抱き寄せ、体を回転させると自分が下になった。

綺樹を見上げる。

被って来る綺樹の横の髪をかきあげて、じっと見つめた。

綺樹は見つめ返していたが、ちょっと途方にくれた顔になった。

視線の意味が読めないのだ。

フェリックスは笑うと再び綺樹を組み敷いた。