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「一ヶ月、辛抱しろ」
片手で綺樹の肌を愛撫し、もう片手で髪をかき乱し、耳の付け根にくちづけして
フェリックスは言った。
「ん?」
ちょっと綺樹は身をよじり、吐息を吐いた。
「一月でストレスの原因を解決できるの?」
乱れた髪ごしにフェリックスの耳を見た。
「一ヶ月たてば飽きる」
フェリックスのそっけない口調に、綺樹は勢い良く息を吐いた。
「おまえの女は大変だな」
「しょうがない」
フェリックスはぐっと綺樹を抱き寄せ、体を回転させると自分が下になった。
綺樹を見上げる。
被って来る綺樹の横の髪をかきあげて、じっと見つめた。
綺樹は見つめ返していたが、ちょっと途方にくれた顔になった。
視線の意味が読めないのだ。
フェリックスは笑うと再び綺樹を組み敷いた。

