体が震えるのが止められなかった。 よりによってフェリックスの前でこの醜態とは。 ふわりと抱きしめられる。 消毒薬の匂いに混ざってフェリックスの匂いがした。 背中を規則正しく叩かれる。 優しくされると、自分の弱さが出てきてしまう。 恐い。 とにかく怖かった。 助けて。 言葉でなく全身で何度も叫んだ。 綺樹はひきつけのような呼吸を繰り返した。 気づかず内に泣いていた。 誰か助けて。 フェリックスはずっと抱きしめていた。