カタン… あたしの手から携帯が滑り落ちた。 全身が震え出して…立っていられなくなって、がっくりと地面に膝をついた。 地面はとても冷たくて。これが事実だと知らしめているかのようだった。 ―龍狂さん!?龍狂さん!! 携帯から聞こえてくる大声にも、気づけないほど… 尋常じゃないほど、あたしの動揺は激しかった。 なんで… なんで、いまさら… あたしの心を殺した、 お兄ちゃんが出てくるの…?