「ちょっと迎えに行ってくるわね」

「わかった」


ひょろひょろは立ち上がり、テラスを出ていこうとした。




「虎之助」


俺は、ひょろひょろを引き止める。

ひょろひょろは、キョトンとした顔で振り返った。





「話聞いてくれて、サンキュ」


俺がそう言うと、虎之助はニコッと笑って…



「いいのよ、南朋♥」

と、言って実乃里を迎えに行った。



道に迷った実乃里が、助けを求めたのが虎之助でも…

もう嫉妬することはなくなった。



そして"ひょろひょろ"ではなく、

これからは"虎之助"と呼ぶようにしようと思った。