そういうと、意味がわからないのか、き ょとんと首を傾げる春。そんな仕草さえ 、憎らしいほど可愛い。 「行くぞ」 ◆◆◆ 「……ちょ、棗!?」 「んだよ……」 目的地の前まで到着すると、春が急に、 慌て始めた。 ……まあ、当たり前だけどな。 俺らが今居るのは、いわゆる、そういう 事の為のホテル。 まさか家に連れ込む訳にもいかず、迷う こと無くここまで来た。 「お前、俺が居れば幸せなんだろ?俺の 全部、欲しいだろ?」 「そ、れは……」 「俺はお前の全部が欲しいよ」