【棗side】
「……はぁ…」
自分の席でそうため息をついていると、
そんな俺を優希が笑った。
「お前がため息なんて、らしくないな」
「そんなことねーっつの……」
そう言いながら、窓のそとを見ると、体
育から帰ってくる春を見つけた。
……つーか!!
「なんであいつ…っ!」
「え?」
俺の呟きに優希は首を傾げて、窓のそと
を見下ろし、苦笑いを浮かべた。
「……柏木さんて、なんか……棗を妬か
せる天才だよね」
本当に優希の言う通りだ。
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