【短】強引な君

「──ん?あァ、城井か」



「桐島せんせ…?」



あらわれたのは、担任の桐島先生だった。


桐島 涼(きりしま りょう)
26歳。独身。数学教諭。
何故か白衣を着ている。


外見は──ホスト。

整った顔立ち、お洒落なシルバーフレームの眼鏡、明るめの栗色の髪の毛、教師にしては軽すぎる服装やアクセサリーの数々。


前に、教師がそんなのでいいのか、と聞いたことがあるが、気にするなと言って笑って流された。


そして──…

私が密かに恋心を抱いている相手でもある。



「何してンだ、こんなとこで」



「…なに、って……掃除当番」



特に気にした様子もなく、こちらに向かって歩いてきた先生。



「ふーん…そ、お疲れさん」



私の横を通り過ぎる時に、そう言って、くしゃりと頭を撫でられた。


……そういうことをさらっとしちゃうところに、私を含め女子生徒大半が心を奪われているのだ。