【短】強引な君

「先生が来いって言ったくせにー…」



……どうしよう。

入ってみようかな?



そっとドアノブに手をかけて回せば──、



「…あ…開いちゃった…」



鍵は掛かっていなかった。

ドキドキしつつ、そっとドアを開けて中を覗く。



「せんせー?…いないの?」



テーブルに、先生の飲みかけだろうか、ひとつだけコップが置いてあるが――…先生の姿は、ない。



少しだけ開けられた窓。

ひらひらとカーテンが揺れている。



「……………」



私は、そっと足を踏み出した。