「姫を一人にするなんて……心配だもの」


──と、本当に心配そうな顔をして私の頭を撫でる王子(なぜ頭を撫でる必要があるのか、わからないけど)。


「で、でもでもっ!」


「送ってもらいなよ。何があるかわかんないんだし」


「う……」


拓真くんにまでそう言われてしまった。


本当に、大丈夫なんだけどなぁ…。

引っ越す前だって、もっと暗い時間に出歩いていたりしていたし。


そのことを言えば、それは田舎だからだと言われた。
都会は不審者が多いのだとか。

それは……恐い。