「遅くなっちゃったわね。早く帰りましょうか」


「おー」


「うん」


教科書やノートをしまい、帰る準備をする。


「姫、送って行くわ」


「えっ…?大丈夫だよっ。テスト明日からだし、王子も早く帰らなきゃ」


「あら。アタシは平気よ。勉強しなくても、暗くても、ね」


「で…でも、電車…」


王子たちは電車通学だ。
私は徒歩で30分くらい。

家まで来てもらっていたら、遅くなってしまうだろう。