放課後。

今日も勉強を教えてもらっていた。

期末試験は、明日から。
本当に最後の追い込みである。

大事な時に王子まで付き合わせちゃうのは申し訳なかったけど、笑顔でいいわよと言ってくれる王子の優しさに甘えてしまっていた。

それに、拓真くんは家では勉強しないので学校でやっていく方がいいのだと言う。

流石に拓真くんもそれには反論するかと思いきや……同意していた。


「あ……もうこんな時間じゃん」


「えっ!…わー…ほんとだ。もう7時なんだね」


夏といえど、外はもう薄暗くなってきていた。

教室に残っているのは、もう私たち三人だけだった。