乙女系王子様

「ん?どうかした?」


「…えっと、頭を撫でられるのは……う、嬉しいんだけど、…なんだか…子供扱いされてるみたいで……その…」


もごもご言いつつ、チラリと王子を見る。

王子は、きょとんとしていた。


あ…その顔、可愛い。


「──なんで、かしらね…?つい撫でたくなるのよねェ…姫の頭」


と、言ってまた私の頭をわしゃわしゃと撫で出す王子。


「えー、なにそれっ」


「ふふっ」


むー、と頬を膨らませ拗ねた顔をしてみるが、王子は楽しそうに笑うだけで止めてくれそうにない。


「ハイハイ。わかったわ。じゃあ……次からは違う褒め方するわね?」


「……………」


……褒めるっていうこと自体が、子供扱いのような気もするんだけどな…?