「なんかわかった気がするー!王子ありがとー」


「どういたしまして」


だいたい解ったというので、姫たちのところに戻ることにした。

またサボってなんかいないでしょうね、と思いつつ姫たちのほうを見れば──…、


「……………」


解らない問題でもあったのか、教科書を二人で見ていた。

その二人の頭はくっつきそうで──…寄り添った恋人同士のように見えて。


……面白くない。


二人の間に──割り込んだ。

ついでに拓真の頭を机に押しつけてやった。


……………


「ほんっと、わかりやすいな」


「うるさい」


「どうせ俺に嫉妬でもしたんだろ?」


「してない」


帰り道、拓真が何か言っていたような気がしたけど、無視して歩いた。



***

( 勉強 end )