そして真面目に問題集を解き始めた私たち。

王子に教えてもらって解くコツも掴んだので、さらさら解けていく。


「んー……解んね」


ふと、拓真くんが呟いた。


「どれ?」


「これ。問3」


「……これかぁ…」


「公式どれだよ…」


私にも、解らなかった。
どうやら難解な応用問題らしい。

二つの机の間に一冊の教科書を置いていたので、それを二人でのぞき込んで考える。

うーん…難しいなぁ…。