乙女系王子様

「海ちゃんは?勉強していかないの?」


「バイトあるもん」


………。

テスト、二週間前なのに?

もしかして…テスト当日も?
そんなわけないよね?


私は何が何だかわからないまま驚愕の表情で、王子をじっと見つめた。

王子の手を握ったままだった手に力が入る。


「ん?……ああ、海はこう見えても勉強出来るのよ。中学でも常にトップだったしねェ」


「ちょ、おま、こう見えてってどゆこと」


「そのままの意味。おバカさんぽいってことよ」


「ムキー!……よく言われるからいーけどさっ」