緊張で震える足に気付かれないように、一歩ずつしっかりと踏み締めて歩く。

通路ですれ違う時に「よろしく~」と声を掛けてくれる子もいて、何とかぎこちない笑顔で挨拶を返した(と思う)。


頭の中はそれどころじゃないから、ね!

ほんと、もう、
心臓バクバクだよ――…


多分、赤い顔してる。

どうか――…
気付かれませんように…。



「よろしくね」



「あ……よ、よろしくっ」



横を通る時に、ニコッと王子様が笑いかけてくれた。


サラサラの金髪に青い瞳。

ハーフなのかな?

本当に外人さんみたいで…
すごく、綺麗。


太陽の光を受けた金髪が、キラキラと反射して、眩しい。


そんな王子様に見惚れつつも何とか自分の席に座って、一息吐く。


すると、王子様が振り返った。