「え…あの…拓真くん、そ…そんなに…?」


私も人のことを言えるような成績ではないけれど。
というか、むしろ悪いけれど!


「特に古典と世界史がねェ…。ほんっと、ヤバイわよ」


覚える気がないだけじゃん?と海ちゃんが言う。

けれど。

覚えれたら苦労しないよ!
……とは言えない。


世界史かぁ…私も苦手…。


しゅん、と沈んだ顔になった私に、王子が声を掛けてくれる。


「ん?どうしたの?姫も暗記系苦手?」


「せ…世界史が…。あと、数学と英語も」


言っては失礼だけど、この西宮のレベルがそんなに高くないから転入出来たようなものだ。