乙女系王子様

「──私、アイツ嫌い」


海ちゃんが立ち上がって、そう言った。


「……そんな風に言わないの」



静かに笑みを落とした王子が海ちゃんの頭をくしゃりと撫でた。



なんとなく微妙な空気のまま──…私たちは別れた。


私の気持ちも悶々としたまま。



家に着いたら、亜希に電話しよう…


話を…聞いてもらいたい、な…