「可愛い?」


「可愛いわよ。…どうしたの?変な子ねェ」


クスクスとおかしそうに笑う王子。


細められた瞳に──どんな感情が込められているのか。


そこにはきっと──…


友情しかないのだろう。


ずっと前から…わかってた。


王子はあたしを仲のいい友人としか思っていない。


それ以上は──…望めない。



男女間の友情なんて成り立たないと思っていた。


そう──思っていたのに。



「……王子……、




 ──…好きだよ…」




成り立つんだ、

あたしたちの間には。