からかいつつも、ちゃんと応援しているようなので、やっぱり仲が良いんだなぁと改めて思った。


親友…か。

亜紀(あき)は元気にしてるかなぁ?


地元にいる、私の大事な親友の亜紀。

保育園からの幼なじみ。

亜紀と離れたくなくて、転校をごねた記憶は新しい。


よし、帰ったら電話しようっと!



「ひーめー?」



王子の声にハッとする。


前を見ても二人の姿はない。

きょろきょろしていたら、また声が掛かった。



「こっちよ。ここ、曲がるの」



「わあっ、ありがとうー!」



どうやら二人が曲がったのに気付かずに、そのまま真っ直ぐ歩いていたらしい。


すぐに意識がどっかにいってしまうのは…直したい癖なのである。