花火は、すっごく楽しかった。


ねずみ花火が火をつけた嵐くんをずっと追いかけて、みんなで笑った。

拓真くんがロケット花火の十六連発をやってくれた。


笑ってくれてたし、ちょっとは元気になってくれたかな、と思う。


最後の締めに、何故それをチョイスしたのかわからないが、大量のへび花火であたりは煙幕に包まれた。


「…ちょ…けほっ…ふ…いくつやったの…」

「全部」

「ハッ…ごほっ…ばかじゃね?」

「けほっ」


みんな、涙目。


――――…


「はあ、全部使い切ったわね」


「亜希も、嵐くんも、ありがとうね!」


「じゃあ、片付けは拓真と海に任せましょう」


「えええー!?たっくん一人でやれよ!!」


「いーからさっさとやるぞ」