乙女系王子様

***


「姫乃!」


「亜希っ!」


駅に着くと、ホームまで迎えに来てくれた親友に思わず飛びつく。
何年も会っていなかったわけじゃないけど、やっぱり嬉しい。


「おかえり」


「ただいまっ」


ぎゅううう、とハグしたまま言う。


「よしよし。ちゃんと例の彼も連れてきたわね…ふふっ」


「………へ?」


ぼそっと耳元で囁かれたその声は、とても楽しそうに歪んでいた──…

あ…亜希…?

なんでそんなに悪どい笑顔をしてるの…!?