乙女系王子様

「…………」


無言の時間が続く。

いつもはそんなに気にならないのに、何故か今はものすごく気になってしまう。

というか、基本的に色々と王子が話しかけてくれるので、無言になることはなかった。


どうしたら…いいんだろ?
私から何か話題をふるべき?


「──あ」


「へっ!?」


何を話そうかと考えていたら王子がいきなり声を発した。


「公園があるわ」


ほらほら、と嬉しそうに笑う王子が指をさすほうを見れば、そこには小さな公園があった。