――ふわり、

優しく微笑んでくれたのは、
素敵な王子様。



――くらり、

まぶしさに眩暈がしたのは、
普通の女の子。



――ことり、

落ちていたのは――…




きっと王子様のピアス。



お姫様がガラスの靴を落としていってしまったように、


王子様も片方のピアスを落としていったのでした。



それを届けるのは――…


普通の女の子の私なんかで、

いいのでしょうか?