パーティー終了近くに、いつきと智房はお互いにすれ違いざまに手をパチンと軽くハイタッチしてお互いの元気なパートナーとともに会場を後にした。


そしてパーティーから1週間後、まひると智房の結婚式がとり行われ、智房が正式にいつきと同じ、時空管理官に任命された。


「ほんとびっくり!さすが、課長ですねっ・・・。」


「君にふりまわされて、もう課長じゃないって。
まだ実務経験がないに等しいからとても不安だよ。」


「大丈夫だって。私でもやってたんだから・・・。」


「失敗したから、俺と出会ってしまったんだろうが。」


「あははは。そうとも言うね。
でも、失敗やらかして今はよかったと思ってるよ。

おっさんだけど、こんなに優秀なお婿さんもらっちゃったんだから。
元奥さんもよろこんでくれてるってば。」


「まひる・・・知っていたのか。」


「うん、智房さんに直接きくのは怖かったんだけど、寝言で女の人の名前を言ってたことがあったから、いつき兄様にね・・・。」


「なるほど。それでか・・・。
いつきが調べまくったわけだな。ごめんな、黙っていて。

けど、もうそれは過去のことだからな。
俺は会社で君に会ってから、どんどん君のペースにはまってしまったのは事実だから。」


「うん、わかってる。
眉間にしわをよせて怒ってたのも運命だよね。

ちっちゃくてすっぽんぽんになったのも運命だしね~。

ゴキブリと決死の白兵戦もね~。」



「お・・・い・・・。そんなこと言ったら時空病を治してやらないからなっ!」


「あ~~ん、それ困るぅ~!トモさんはHしたくないんですかぁーーーー?」



「ぷっ・・・もう、下品なこと言うな。
したいに決まってるだろ。あははは。」


「だよね~~~~おっさんだもん。あはははは。」


そんなにぎやかな言い合いをしながら、2人は新居の寝室へと消えた。


そして翌日にはまひるは、智房と出会う前の記憶を全部取り戻すことができた。

その半年後にいつきがシュウコと、1年後にうきはがナミリハと結婚して、4男のむういにも図書館司書の彼女ができ、菘家の正月にはとてもにぎやかになったという。