ユキ姫はマリンの顔や服を拭きはじめた。 「あっ!ごめんなさい。手が滑って…」 「そんな…ユキ姫様。あたしなら大丈夫ですので…」 『大丈夫じゃない…帰るぞ』 マリンの言葉を遮ったのはムーンだった。 「ムーン様!?」 「ムーン王子!着替えならこちらにありますわ?」 『いや…疲れたから帰る』 ムーンはマリンの手を握って城を出た。