迷惑を承知のうえで私は話を切り出した。


『なにかあった?』


こういう時、一番に私の変化に気づいてくれるのは いっつも美香ちゃんだ。


「うん…」


いまにも消えてしまいそうな声を必死にふりしぼった。


『そっか?家くる?』



美香ちゃんの家は、ここからそれほど遠くはない。


歩いたら10分で着く距離。