「……えっ?」


「見てる奴はいるからよ」





雅は内心、首を傾げる。


どうして永瀬が、こんな事を……。


疑問に思う雅をよそに、永瀬はそのまま、自分の席へと戻って行った。


雅は視線を下に向けるが、その机には変わらず大量の落書き。






“死ね”






その二文字に、唇を噛む。


だが、今の永瀬の言葉と、土方を思い出せば、雅の心は軽くなった気がした。