桜廻る





土方は優しい笑みを浮かべながら、これも買ったらどうだと言うように、ひまわりを一本手にした。


それを、雅に渡す。





「ひまわりみたいに、なれるかな…」





受け取りながら、ぽつりと、雅の口からそんな言葉が出た。






「お前なら出来るだろう」






ふっと、土方は笑みを深める。


その時、店員さんが緑色の竹を持って、雅たちに近付いてきた。






「これでよろしいですか?」


「あ、はい。ありがとうございます」






雅はレジに向かうと、財布を出して会計する。